書くということ
人に伝わる文章が書けるようになりたい。
最近、そう思うことが増えた。
以前から、SNSやブログを書いてみたこともあったが、そこまで上手な文章が書ける必要性は感じていなかった。
SNSには、気に入ってくれた人だけが、「いいね!」してくれればいいと思っていた。
伝わる文章が書きたいと思ったきっかけ
きちんと伝わる文章が書けるようになりたいと思ったのは、上司との面談で交わされた会話が一番大きなきっかけだった。
以前から、何度も仕事上の困りごとを、上司に伝えていたつもりだったのに、何度言っても変わらなかった。
イライラが積もりに積もって、ついに爆発してしまった。
そうなって初めて、「そんなこと思ってたなら、我慢しないで言ってください。」と上司は言った。
私からしたら、「何度も何度も言っていたよ!なのに、なんで初めて聞いたみたいに言うの!?」という気持ちだった。
つまり、私は何度も伝えているつもりだったのに、全く伝わっていなかった、ということだ。
上司と話しても話しても、ずっと平行線で、埒が明かない状態になった時、「話すのが苦手なら、書くのはどうですか?」と言われた。
一見、建設的なアドバイスのように聞こえるかも知れないが、それを言われた時、私は馬鹿にされたように感じて、非常に腹が立った。
私からすると、上司は、「自分には問題はなく、私の方に問題がある」と言っているように感じたのだ。
上司については、以前から「自分が正しくて、相手が間違っている」という考えがあるように感じていた。自分の意に沿わない発言を相手がした場合は、相手が折れるまで、徹底的に相手を追い詰める。
ほとんどの人は、ある程度、自分の主張をして、相手の主張を聞いたところで、双方の意見が一致しなかったとしても、落としどころを見つけようとするか、一旦議論を中止するだろう。
相手への配慮と、今後の関係性を思うからこそだ。
人を打ち負かさないと気が済まない気質というのは、本当にやっかいだ。
外国語習得とその後の使い方について思うこと
私の上司は中国人なのだが、日本に15年以上住んでいて、日本語でのコミュニケーションには、ほとんど問題ないレベルだ。それどころか、日本人の私より、論理的で簡潔に話すので、日本語能力は、私よりも高いのではないかと思う。
私も、日本語以外に、英語(上級)とフランス語(中級~上級)を使えるのだが、
言語をどう使うかは、どこの国籍だからとか、母語が何語だからということではなく、「個々人の目的は何か」によって異なる部分が大きいのではないかと、個人的には考えている。
基本的な語学力はもちろん必要だが、一定レベルを越えた後に、習得した単語・文法を使って、どのような文章を作るのかは、その人の考え方や伝えたい内容によって異なってくると思う。
前述の上司は、目的・事実など、必要なことのみを述べるタイプだ。
一方で私は、感性を大事にしたいと考える人間なので、自分の感情や周りの人の感情を優先して話しているように思う。
男性と女性の違いもあるのかも知れない。
商談をまとめるために使う、交渉ツールとしての日本語。
職場で人間関係を築くために使う、コミュニケーションツールとしての日本語。
同じ日本語でも、使い方は全く異なると思う。
HSPに見られる特徴
最近、SNSやネットの記事で、HSPに関する記載をよく見かけるようになった。
自分に当てはまる内容が多かったので、ネットにあった自己診断をしてみると、かなりHSPに近いという結果だった。
私は、仕事でメールを書く際に、簡単な内容のものでも、何度も何度も読み返して、僅かな言葉使いの修正を繰り返し、相手が気を悪くするような表現はないか、それでいて、自分の主張もしっかりと伝わる内容になっているかということを、時間をかけて精査し、やっとの思いでメールを送信する。
送信済みのメールも読み返す。
すると、肝心な部分(例えば件名、数字など)が間違っていたり、修正を繰り返し過ぎて、誤字脱字が残っていたりする部分を見つけて、心底自分にがっかりしてしまう。
そうして、渾身の思いを込めて送ったメールさえも、結局分かりにくいと言われてしまう始末。
ここまで来ると、自分は仕事のできない人間だ。価値のない人間だ。と自信喪失してしまう。
細かく伝えようとしすぎて、逆に伝わらない。
相手がどう思うかなんて無視して、結論・目的だけ伝えられれば、どんなに楽だろう。
私は、人との調和というものを考えるし、一方的に自分の主張だけを押し付けるようなことはしたくない。相手の意見も聞いた上で決めたいと思う。
だから、「結論から言ってください」と言われても無理な話なのだ。
そもそも結論が出ていないのだから。結論を出す為に、話をしているのだ。
書くということについて、「きっかけ」「言語学」「HSP」という観点から考察してみたが、
これといった打開策も思い浮かばなかったので、もうここまでにしようと思う。
こうして悩みながら、明日もまた、仕事に向かう。